2016年4月13日水曜日

アーサー・ビナードさん&竪十萌子さん 講演会まとめ 1

「ニッポンはどこまで転がり落ちるのか」前半のまとめです。



*境界線を引くことで文化を創りだしてきた日本

日本は新年になると、まったく異なる世界になる。自国政府がしたことさえ「忘年」と忘れる
「初夢」「初日の出」など、すべての行動、事柄に『初』がついて、境界線が鮮やかにある。

日本は切れ目の文化であり、細かく分けることで豊かさ、文化をってきた。歳時記は、行事や生態系などが季節とつながっている。
日本には、時間と空間の線引きが豊かな文化がある

切れ目がないと、日本が衰退し、また日本語の価値が下がる可能性がある。

*安倍政権 切れ目をなくす政策

安倍政権が日本語を破壊し、本語を潰す政治をしているという、危機感がある。

「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」
キーワードが、「切れ目、邪魔なもの」
切れ目があると効率、能率が悪くなり、切れ目をなくすこと進歩として捉えられるという刷り込み。

「切れ目のない日米同盟、対応には、緊急事態が前提」
アメリカ国防総省、空軍、海兵隊、陸軍、それに群がる多国籍企業、下請け(軍人、セキュリティ会社)が全部日本の国庫(税金)に顔パスで入っていき、歯止めがかけられなくなる。
国防総省の決定事を和訳して、官僚が確認し日本の現場に即時適用されることになる。

*ビナードさんの2015年の一番のキーワード 『同盟調整グループ』とは?
日本とアメリカが平時も安全保障、外交部門など一体で運用する審議会。
内容は非公開。同盟調整グループで決まったことは国会に問う必要もない。

*緊急事態条項
自民党憲法草案98,99条の緊急事態条項は、お試し改憲というものではなく、自然災害、他国による武力攻撃、社会秩序の混乱があるときは、憲法を無視してもよいというもの。

沖縄が辺野古基地の反対に、憲法を正しく使って政府と張り合っていることが、社会秩序の混乱となると認めると、→緊急事態になる可能性がある。
私たちの生活を守るには、言葉で戦うしか手段がない。

*憲法とは
ドイツにはワイマール憲法があったが、ナチスが民主的な手続きを踏まえて、民主体制のルールの中で全部潰していった。それに気づかない人が圧倒的に多かった。
経済の流れも飲み込んで、国民が歯止めをかけるルールも壊していき、法的にはもう戦えなくなった。

現政府はナチスの全権委任法と同じものを作ろうとしている。
市民運動潰されて、憲法も失って人権がなくなった場合、どのように生き延びるかを考える時期にきている。

日本の憲法と文化、生活深いところでつながっている。
日本国憲法権力者の力の歯止めとる言葉がたくさんある。日本語が日本語として生きていて生活と権力者を共通点とし、歯止めになっている。日本国憲法を守りたい。